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12/04 発展途上国における経済開発に関わる問題/Masalah Pembangunan Ekonomi di Negara Berkembang

 

引用(翻訳)元はこちら

www.kompas.com

Penulis Cahya Dicky Pratama | Editor Serafica Gischa

KOMPAS.com 04/12/2020, 17:18 WIB

 

経済開発活動を行うすべての国は、先進国か発展途上国かを問わず、様々な問題に直面しているだろう。経済を発展させる時、困難を経験しない国はない。しかしながら、先進国が直面する問題と発展途上国が直面する問題は、きっと異なっているだろう。先進国における経済発展の一般的な問題は、需要の欠如による生産量の伸び悩みであり、発展途上国における最も一般的な問題は、経済成長を押し止める供給弾性力の欠如である。また、発展途上国の抱える問題は、これだけではなく、他の問題にも直面している。

 

ムハマド・アムサル・サーバン氏は、著書『発展途上国における経済開発の利的協力(原題:Kolaborasi Pembangunan Ekonomi di Negara Berkembang )』(2018)において、発展途上国が直面する経済開発問題には以下のようなものがあると述べている。

 

  • 一次農業セクターへの依存

発展途上国は一般的に、農業および鉱業セクターに依存してしまう傾向がある。それどころか、鉱業セクターのみに依存してしまう国すらある。このような状況は、一般的に「モノカルチャー(単一)経済」と呼ばれる。

 

  • 低い生産性

生産性の低さは、一人あたりの、あるいは一労働者あたりの国内総所得(※注 「国内総生産」の誤り?)GDP)が少ないことから理解できる。一人あたりのGDPの低さは、十分な水準の教育を受けられていない人々や、そういった教育すら受けられていない人々を中心に、用意されている働き口がや少ないことや、生活レベルが低いことを原因としている。そのため、発展途上国では「悪循環」という言葉がよく耳にされるが、これを断ち切ることは困難である。この言葉の意味するところは、低所得は、低貯蓄、及び低投資につながる連鎖的な影響を持っているということである。

貯蓄や投資が少ない時、資本の蓄積に時間がかかり、生産性が低下する。そして生産性が低下すると、平均所得の低下につながるのである。

 

  • 国際関係への大きな依存と脆弱性

発展途上国の経済活動は、周辺の、特に先進国の経済状況に影響される傾向がある。これは、輸出市場に大きく依存している国内需要脆弱性に起因する。しかも、輸出されるのは一次産品(*1)である(※注 原文 ”dikespor” を”diekspor”として訳出)

*1 訳者注 一次産品とは、自然から採取されたままの状態で取引される物品を指す。石炭や錫、石油といった資源や、米や小麦などの農作物がこれに当てはまる。

 

  • 不完全な市場と情報

発展途上国における市場は、十分な情報を備えていないことが多い。一般に、商品やサービスを提供する市場構造自体が不完全である傾向があり、それどころか、生産段階においてでさえ、独占や寡占が発生する可能性がある。その他にも、市場についての情報の大部分が、関連する官僚組織と「繋がり」を持っている事業者にしか伝えられないといった問題も存在する。このように、こういった情報の不完全性は、明らかに人々に損害を与えている。

 

  • 失業率の高さ

発展途上国において否定するのが難しいのは、その失業率の高さである。この失業率は、雇用されていない人の数を用いて計算すると、より高くなる(?)。失業率が高い原因の一つは、経済成長率が非常に高く、国内経済の収容能力を上回っていることである。これは、雇用機会の成長率が低いことにより、さらに悪化する。雇用機会の成長率が低さは、投資、とりわけ現代産業であるサービス部門における投資の少なさと密接に関わっている。

 

  • 低い生活水準

生活水準の低さは、衣食住といった人々の基本的なニーズを満たす能力から見て取れる。UNDP(国連開発計画)から発表された報告によれば、世界で10億人以上が「貧困ライン」を下回っており、そのおよそ80%が発展途上国の出身である。UNDPは、「貧困」を「栄養が足りておらず、健康でない状態」であり、さらに、教育普及率の低さを原因とし、発展途上国における識字率が依然として低いことも意味している。

 

  • 人口増加率の高さ

通常、発展途上国における人口増加の割合は、先進国におけるそれのおよそ2倍から4倍である。世界人口の4分の1が発展途上国に住んでいても驚くに値しない。ムハマド・ハサン氏とムハマド・アジズ氏は、著書「経済開発と共同体のエンパワーメント(原題:Pembangunan Ekonomi dan Pemberdayaan Masyarakat)」(2018)において、高い人口増加率の他にも、人口分布が偏っているという問題もある。多くの人口を抱える発展途上国では、人口が均等に分布しない傾向がある。人口は特定の地域にのみ集中し、他の地域の人口は逆に減っていくのである。人口分布の偏りは、明らかに経済成長の妨げとなる。こういった問題は、さらに、均一ではない不平等な収入分配を招くといった影響を持つ。

 

 

 

今日のひとこと

やっと自分の専門分野の記事を翻訳できた…(笑)

専門なので当然ながら色々感想は言えるけど、少しだけ。

 

「失業率が高い」といっても、こういった国では「インフォーマルセクター」と呼ばれる、政府によって管理されていない仕事(道端のフルーツ売りとか)が沢山世の中に溢れていて、数値として現れていないだけで、生きていくための生業を所持している人は意外と存在したりする。

逆に言えば、近年のスマホの急激な普及などによって、こういったインフォーマルな仕事をしていた人が大勢、きちんとした市場に参加できるようになって、(実質は変わっていないのに)数値として扱われるようになり、それが反映された結果、見かけ上「急激に失業者が減った」あるいは「異様な経済成長を遂げている」と見えるようになることもある。具体的な例を上げるなら、地方で、バイクに友達を載せて運んでお金をもらっていた人(『シロタク』屋さん)が、集客を狙ってgojekやuber、grabなどのアプリに参入すると、結果、今まではただの失業者に見えていた人が働き出したように見える、など。

実際やっていることはあまり変わらないんだけど。

 

こういった話、こういうアプリがここ数年であまりにも急に普及してしまったからか、まだあまり議論になっていないように感じています。でもきっと大事な部分なので見落としてはいけない。

インドネシアも、もしかしたら地方は(一応数値では経済発展しているけど)実質はどうかわからない。

 

…あれ、おかしいな、すこしだけのはずが…笑

 

 

 

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